兼六園周辺ミュージアムめぐり(約5時間)
- 所要時間:
- 約5時間
- 移動手段:
- バスと徒歩
兼六園に隣接する本多の森エリアは、かつて加賀八家(加賀藩の年寄(家老)の職に当たる門閥 )筆頭の本多家の屋敷跡があり、現在は広大な緑地の中に様々な文化施設が点在しています。
2020年10月には国立工芸館が東京から移転開館したことで、今注目を集めているエリアです。
国立工芸館に隣接して目を惹く赤レンガの3棟は、旧陸軍兵器庫として使用され、現在は石川県立歴史博物館・加賀本多博物館となり、赤レンガミュージアムと呼ばれています。隣に立つ谷口建築の白亜の石川県立美術館横から渓流沿いの階段を下ると、茶道具美術品の中村記念美術館を経て、鈴木大拙館、金沢21 世紀美術館、さらに金沢能楽美術館へとつながります。
「出羽町」バス停から徒歩約3分
国立工芸館
日本で唯一、近現代の工芸・デザイン作品を専門とする国立美術館
2020年に開館した日本海側初の国立美術館。
陶磁やガラス、漆工、木工、染織、金工、グラフィック・デザインなどの作品4,000点以上を収蔵しています。
建物は、明治期に建てられた2つの旧陸軍の施設、旧陸軍第九師団司令部庁舎(1898 年建築)と旧陸軍金沢偕行社(1909 年建築)を移築するとともに、過去に撤去された部分や外観の色などを復元しました。
特定のテーマに基づいた所蔵作品展、特別展または共催展を開催するほか、漆芸家・松田権六の工房の移築・復元展示やデジタル鑑賞システム、アートライブラリ、オリジナルグッズも充実したミュージアムショップを設置しています。
夜には、国立工芸館を含めた複数の周辺文化施設がライトアップされるため、夜のまち歩きも楽しめます。
赤レンガミュージアム
1号館・2号館は、平成26年春リニューアルされた石川県立歴史博物館で、古代からの石川県の歴史文化・民俗などを時代別に展示紹介し、3号館は藩老本多家の武具・調度品などを展示している武家の博物館となっています。
- 住所
- 金沢市出羽町3-1
石川県立歴史博物館
石川の歴史と文化を分かりやすく紹介
兼六園の周辺に位置し、石川の古代から近代までの歴史と文化を紹介する博物館。建物は、かつて旧陸軍兵器庫や金沢美術工芸大学に使用されていた本多の森公園の赤煉瓦棟を復元再生したもので、平成2年に重要文化財に指定されています。
展示室では実物資料をはじめ、ジオラマや模型、スクリーンなどによる映像解説も充実。
加賀本多博物館
武家文化博物館
5万石を与えられた加賀藩重臣、加賀本多家。加賀本多家は、徳川家康の重臣であった本多正信の次男・本多政重を初代とします。加賀本多博物館の収蔵品は、加賀本多家に代々受け継がれてきた鎧や兜、刀、槍などの武具類や調度品を中心に、前田家からの拝領品、古文書など多岐にわたります。江戸時代の武家文化を今に伝え、城下町金沢の息吹を感じることのできる武家博物館です。
- 住所
- 金沢市出羽町3-1
- 電話番号
- 076-261-0500
- 営業時間
- 9:00~17:00(入館は16:30まで)
- 定休日
- 12月~2月の木曜日、年末年始12月29日~1月3日、資料の展示替え期間
石川県立美術館
国宝を展示する地元色に溢れた美術館
古九谷の名品や加賀藩前田家伝来の宝物から、石川県の作家を中心とした日本画、洋画、彫刻、工芸などを幅広く展示している美術館です。石川県が誇る名品が数多く展示されており、特に野々村仁清作の国宝「色絵雉香炉(いろえきじこうろ)」は必見です。加賀蒔絵の大名道具や人間国宝の伝統工芸など、匠の技が感じられる作品が鑑賞できます。エントランスホールには七尾市出身のパティシエ辻口博啓氏がプロデュースするカフェが併設されていて、地元食材をたっぷり使ったスイーツが味わえます。
- 住所
- 金沢市出羽町2-1
- 電話番号
- 076-231-7580
- 営業時間
- 9:30~18:00(入場は17:30まで)
※[カフェ]ルミュゼドゥアッシュKANAZAWAは10:00~19:00 - 定休日
- 展示室:展示替期間中と年末年始
※[カフェ] ルミュゼドゥアッシュKANAZAWAは無休
美術の小径
四季の変化を存分に感じる散策路
石川県立美術館と中村記念美術館を結ぶ石段の「美術の小径」には、平行して兼六園から流れる辰巳用水が流れており、日頃の喧噪を忘れさせてくれる雰囲気が漂っています。
中村記念美術館から鈴木大拙館へと続く「緑の小径」を歩くと、本多公園が広がっており、国の登録有形文化財「旧本多家長屋門」を見ることができます。また、隣接して松風閣庭園もあり、武家庭園であった当時の雰囲気を感じることができます。
中村記念美術館
茶道具と工芸の美術館
茶道美術の名品をはじめ江戸時代の絵画、古九谷、加賀蒔絵、加賀象嵌など、約1000点を所蔵する金沢の茶道文化と伝統工芸を紹介する美術館です。美術館の庭園の眺めを望むことができる喫茶室では、抹茶と和菓子をリーズナブルな料金で楽しむことが出来ます。
※館内設備メンテナンスのため、美術館本館を次のとおり臨時休館します。なお、「旧中村邸」や茶室「梅庵」、茶室「耕雲庵」の貸施設は、通常通り貸出を実施していますので、ご利用ください。
■休館日程:令和6年7月2日(火)~同年9月20日(金)
- 住所
- 金沢市本多町3-2-29
- 電話番号
- 076-221-0751
- 営業時間
- 9:30~17:00(入館は16:30まで)
- 定休日
- 毎週月曜日(祝日の場合、翌平日)、年末年始、展示替期間
鈴木大拙館
まちなかにある深い静寂
D.T. Suzukiとして世界で知られる鈴木大拙は金沢が生んだ仏教哲学者。大拙の考えや足跡をひろく国内外の人々に伝えるとともに、来館者自らが思索する場となることを目的に開設された館内は「展示空間」「学習空間」「思索空間」の3つの空間を回廊で結ぶとともに、「玄関の庭」「露地の庭」「水鏡の庭」の3つの庭によって構成。設計は国際的な建築家・谷口吉生氏。静寂な雰囲気をうみだす大きなクスノキの古木や、朝夕、四季によって彩られる散策路もみどころです。
- 住所
- 金沢市本多町3-4-20
- 電話番号
- 076-221-8011
- 営業時間
- 9:30~17:00(入館は16:30まで)
- 定休日
- 月曜(祝日の場合は翌平日)・年末年始・展示替期間
金沢21世紀美術館
現代アートを見て、触れて、感じる!話題の美術館
全国的に有名な金沢が誇る人気の観光スポット。誰もがいつでも立ち寄ることができ、様々な出会いの場となることを目指した現代アート美術館です。特に、レアンドロ・エルリッヒ作の《スイミング・プール》(通称:レアンドロのプール)は見逃せません。プールを介して地上と地下で人と人が出会うことができる話題の作品です。館内では感性を刺激する展示物をたくさん鑑賞できます。魅力的なミュージアムショップ、レストランも併設しているので、旅の計画の際には時間を長めにとってゆっくりと滞在するのがおすすめです。
※レアンドロ・エルリッヒの《スイミング・プール》の地下部への入場には、当日順番待ち受付が必要です。詳細はこちら
- 住所
- 金沢市広坂1-2-1
- 電話番号
- 076-220-2800
- 営業時間
- 交流ゾーン:9:00~22:00
展覧会ゾーン:10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで) - 定休日
- 交流ゾーン:年末年始
展覧会ゾーン:月曜日(月曜が休日の場合は、その翌平日)、年末年始
金沢能楽美術館
藩政期から歴代藩主が能を愛好し、庶民にも推奨したことから、金沢は「空から謡が降ってくる」と言われるほど、能の盛んなまちとなりました。その伝統は、現在も金沢市無形文化財「加賀宝生」に受け継がれています。金沢能楽美術館は、この加賀宝生に伝わる貴重な美術品を次世代へ伝え、その文化を未来へとつなげていくことを目的とし、開館しました。また、「能面・能装束体験コーナー」や、「能・狂言絵本コーナー」など、初心者でも楽しんで学べる工夫を館内に設け、能楽への入口を増やすことで世代を超え、親しみやすい美術館を目指しています。
- 住所
- 金沢市広坂1-2-25
- 電話番号
- 076-220-2790
- 営業時間
- 10:00~18:00(入館は17:30まで)
- 定休日
- 月曜日(休日の場合はその翌平日)、年末年始※展示替などで休館することがあります。