金沢からバスで60分 きて、みて、ふれて、南砺の旅
富山県南砺市は、世界遺産「五箇山合掌造り集落」や、日本遺産に認定された木彫りのまち「井波」、越中の小京都「城端」など、ふるさとの懐かしさを覚える風景と、そこに受け継がれてきた独特な伝統文化が息づいている場所。 伝統の五箇山和紙で紙塑人形を作ったり、木槌とノミを手にぐい呑みを作ったり、老舗菓子店に伝わる木型で和菓子づくりを体験したり…。旅をもっと楽しく、特別に過ごしたいあなたにおすすめする南砺のスペシャルアクティビティをご紹介します。
「南砺(なんと)」ってどんなところ?
深く美しい山々と、庄川、小矢部川によって潤った田園地帯を持つ富山県南砺市。古くから浄土真宗の信仰心が厚いこの地で育まれた文化や暮らしなど、南砺地域独特の力に、民藝運動の創始者・柳宗悦は「土徳」を見出しました。合掌造り集落で知られる五箇山は、独自の文化を持ちながら人々が暮らす、まさに「生きた世界遺産」。田園に広がる「散居村」も、この地方独特の特別な風景のひとつです。中世から近世にかけて絹織物で栄えた城端や木彫りで知られる井波には、薫り高い歴史と文化が息づき、棟方志功が暮らした福光、市場町として栄えた福野、椿の里の井口、演劇と都市交流の利賀など、南砺の里山は、いつも旅の魅力にあふれ、人々は温かい笑顔でむかえてくれます。そんな特別な旅の日々を、南砺で過ごしてみませんか。
金沢からのアクセスは『南砺金沢線バス』が便利
金沢からの移動は、<南砺金沢線(運行:加越能バス)>の利用が便利です。南砺市の福光・城端までは約60分、井波までも乗り換えなしで約75分、世界遺産五箇山までは、城端から<世界遺産バス(運行:加越能バス)>に乗り換えて、約20分で訪れることができます。
●バスのりば:金沢駅西口2番のりば
●主な停留所:金沢駅西口⇒ 福光駅前、城端駅前、井波交通広場
注※城端駅前は一部の時間帯のみ停車します。
●正規運賃:片道870円(車内にてお支払い)
♪観光には乗り放題チケットがおすすめ♪
「殿様街道フリーパス」&「殿様街道フリーパス+(プラス)」
・福光・城端・井波を旅するなら 「殿さま街道フリーパス」
南砺金沢線バスの全区間で利用可
発行日より2日間有効
大人 1,600円 税込[小人・障がい者半額]
・世界遺産五箇山も楽しむなら「殿さま街道フリーパス+(プラス)」
南砺金沢線バスと世界遺産バスの全区間で利用可
発行日より3日間有効
大人 3,800円 税込[小人・障がい者半額]
販売場所/ 金沢駅観光案内所(JR金沢駅内)、南砺市観光協会(JR城端駅内)、井波交通広場観光案内所、五箇山総合案内所 金沢市内ホテル(金沢ニューグランドホテル、ANAホリデイ・イン金沢スカイ、ホテル金沢・金沢国際ホテル、金沢東急ホテル、ANAクラウンプラザホテル金沢、ホテル日航金沢)
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レンタサイクル「なんチャリ」でポタリングを楽しもう
バスを降りてから徒歩でまち歩きも楽しいですが、自転車なら少し離れたスポットも日帰りで楽しむことができます。城端で和菓子づくりを体験した後に井波で彫刻工房が並ぶ街並みを散策したり、世界遺産五箇山の合掌造り集落を見学した後に温泉を楽しんだりといった楽しみ方も可能。レンタサイクルは借りた場所と別のステーションで乗り捨てができるので、時間を有効に使うことができます。(五箇山⇔平野部は不可)
「木彫りのまち 井波」ぐい呑みづくり体験
日本一の木彫りのまち井波の小さな庵「黒髪庵」で、井波彫刻師の技に触れる気軽な木彫体験。 職人の指導のもと、ノミや木槌など本格的な道具を使って自分だけの Myぐい呑みを作ります。体験後は地元の酒蔵で地酒の試飲も楽しめます。ヒノキのぐい呑みならではの香りや味わいをお楽しみいただけます。
設定日 毎日
時 間 ①10:00~ ②11:30~ ③13:00~ ④14:30~ ⑤16:00~ (各60分)
定 員 4名(最少催行2名)
集合場所 井波交通広場案内所 (富山県南砺市山見956-1)
会 場 黒髪庵
料 金 3,000円 (税込)
予約申込期限 3日前の16:00まで
会場アクセス 「井波交通広場」バス停から徒歩1分
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200人の彫刻師が住むまち
欄間・衝立・パネル・天神様・獅子頭に代表される井波彫刻。 楠・ケヤキ・桐を材料とし、荒彫りから仕上彫りまで200本以上のノミ、彫刻刀を駆使します。井波彫刻の起こりは、過去に幾度も焼失した井波別院瑞泉寺がその都度再建されてきたことに深くかかわっています。宝暦・安永年間(1763~1774)の瑞泉寺再建の折、京都本願寺の御用彫刻師前川三四郎が派遣され、井波拝領地大工がこれについて習ったのが井波彫刻の始まりとされています。
井波別院瑞泉寺で写仏と写経体験
北陸随一の大伽藍を配し、井波彫刻発祥の地と称される古刹で、寺院にご縁ある、お太子様 (聖徳太子二歳像) を書き写します。また、井波彫刻師の職人技が施された本堂や太子堂の見学は、まるで木彫刻の美術館を訪れた気分。2つの異日常の空間で過ごすひとときは、心と身体に刺激と癒しをもたらし、気分をリフレッシュさせてくれることでしょう。
設定日 毎月13、24、28日と毎週日曜日
時 間 13:30~ (90分)
定 員 5名(最少催行2名)
会 場 井波別院瑞泉寺 (富山県南砺市井波3050)
料 金 4,600円 (税込)
予約申込期限 7日前の 16:00 まで
会場アクセス 「井波交通広場」バス停から徒歩5分
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日本遺産のまち「井波」
石畳の風情ある町並みが広がる八日町通りには、数多くの彫刻工房が軒を連ね、通りを歩けば木槌の音が聞こえてきます。バス停など通りの至るところに木彫りが施され、店の軒先や看板にかわいらしい木彫りの猫がこっそり隠れていることも。約250年の歴史を持つ井波彫刻の起源となる瑞泉寺は、聖徳太子を信仰する寺院。本堂の隣りには日本一大きいとされる太子堂があり、7月下旬の「太子伝会」では絵解き説教や聖徳太子二才像の御開帳が行われます。
小京都 城端(じょうはな)菓子木型で和菓子づくり
寛政年間より代々続く老舗菓子処の貴重な菓子木型を用いて和菓子づくりをします。職人の手ほどきを受けながら、四季折々の菓子木型で和菓子をつくれば、繊細かつ大胆なものづくりの醍醐味が存分に味わえることでしょう。また約300点の菓子木型が展示される木型館では、まるで美術作品と言える精緻な菓子木型をお楽しみいただけます。北陸新幹線型の和菓子づくりもできますよ♪
設定日 毎週金~日曜日
時 間 ①14:00~ ②15:00~ (各60分)
定 員 8名(最少催行2名)
会 場 田村萬盛堂 (富山県南砺市城端175)
バス停から徒歩10分
料 金 3,300円(税込)
予約申込期限 7日前の16:00まで
会場アクセス 「城端駅前」バス停から徒歩10分
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南砺の夏グルメ① お盆に食べる城端のあんころ餅
南砺市城端には、お盆にあんころを食べるちょっと変わった風習があり、お盆の頃になるとまちの和菓子屋では売り出しの看板が上がり、朝からあんころ餅を買い求める行列ができます。娯楽が少なかった江戸の頃、町民が善徳寺の前で博打大会に興じていたところに、あんころを売り歩いたのがその謂われとか。軽くサッパリとした味わいの城端の夏のあんころをぜひご賞味あれ。
城端別院善徳寺で腕輪念珠づくり
豪商の土蔵群や縦格子の町並みなど、古き良き面影の残るまち「城端」の中心にある古刹で腕輪念珠づくりを愉しみましょう。普段使いや魔除けのお守りとしても人気の腕輪念珠を、縁起の良い無患子(むくろじ)を親玉に使ってつくります。心穏やかに腕輪念珠づくりに取り組むひとときは、デトックスタイムとなるでしょう。
設定日 毎週土曜日、日曜日
時 間 ①10:00~ ②15:00~ (各80分)
定 員 5名(最少催行2名)
会 場 城端別院善徳寺 (富山県南砺市城端405)
料 金 6,000円(税込)
予約申込期限 7日前の16:00まで
会場アクセス 「城端駅前」バス停から徒歩12分
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南砺の夏グルメ② 善徳寺・瑞泉寺の鯖ずし(さばずし)
一般的に鯖ずしというと、酢飯の上にしめ鯖が乗っているバッテラを思い浮かべますが、ここ南砺では善徳寺と瑞泉寺の夏の仏事で振舞われる鯖のなれずしのことを言います。善徳寺の鯖ずしは酢を使わず、米・塩・山椒で漬け込まれ、瑞泉寺の鯖ずしは米麹・酒が加わる等、その製法、味わいは異なります。善徳寺では7月22日~28日の虫干法会(むしぼしほうえ)で、瑞泉寺では7月21日~29日の太子伝会(たいしでんえ)で、お斎(おとき)と呼ばれる会食に白飯や煮物等と一緒に出され、一般の参会者もお金を払って食べることができます。サッパリとして独特な風味の鯖ずしは、これを食べないと「夏が始まらん!」という人がいるぐらいに、地域の文化として根付いており、7月頃になると地元の鮮魚店の店頭にも並びます。
画像:鯖ずし(左下)は、お斎と呼ばれる法要の食事に出される。独特の酸味が白飯に合う。※2021年は井波別院太子伝会(7月22日~26日)のみ(600円)
五箇山和紙を彩る~世界遺産で手仕事体験~
世界文化遺産に登録されている五箇山合掌造り集落。高品質な「五箇山和紙」は、今も大切な産業として受け継がれています。このツアーでは、合掌造り家屋の中で、和紙をかためた紙塑人形に絵付けをし、自分だけの猫の置物を作ります。また、「山のご馳走ランチ」や地元ガイドとの散策も楽しみのひとつです。
設定日 毎週水~日曜日
時 間 11:00-14:00 (180分)
定 員 4名(最少催行2名)
会 場 相倉合掌造り集落内
料 金 5,500円 (税込)
予約申込期限 7日前の16:00まで
会場アクセス 「相倉口」バス停から徒歩5分
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五箇山和紙のはなし
丹念に仕上げられる、楮(こうぞ)100%の和紙。 混ざりけがない正直な紙は、何百年ともつと言われます。五箇山地域では、古くから加賀藩の産業のひとつとして、楮を原料にした和紙作りが奨励されてきました。現在は国の伝統的工芸品にも指定され、良質の和紙の産地として知られています。五箇山での和紙作りは材料となる楮の植え付けに始まり、楮の皮剥ぎ、雪さらしへと続きます。昔から変わらない手作業で漉かれる和紙は貴重な存在。しなやかさを持ちながらも強い五箇山和紙は、文化財の古文書などの修復用にも使われています。かつては五箇山の合掌家屋で行われていた、紙漉き作業。南砺には紙漉きができる体験施設もあります。