なぜ、多くの人が金沢に心惹かれるのか
私たちの「日常」は、訪れる人にとっての「特別」でもあります。
金沢を訪れる人たちは、私たちがいつも見ている風景のなかに、豊かな文化や情緒を感じ取っています。
どんな人が、どんな想いで金沢に来て、どんな瞬間に心を動かされているのでしょうか。
その心惹かれたワケを知ることで、私たち自身も気づかなかった金沢の魅力が見つかるかもしれません。
金沢で何をどんな風に楽しんでいるの?
金沢に来てよかったことのトップは?
→やはり美食金沢。「食べること(66.4%)」が1位!
「金沢に来る人が期待していること」と「満足したこと」、どちらも「食べること」が1位にランクイン。「お酒を飲むこと(24.9%)」も約4人に1人が挙げており、夜の飲食も大きな魅力となっています。 これらに、「史跡・名所観光(48.6%)」や「街歩き(38.8%)」が続きます。大切に守り継いできた美しいまちなみの佇まいに惹かれ、多くの人が時間を忘れて散策を楽しんでいます。
何にお金を使ってる?
→宿泊費と飲食費が同率1位。食にかけるお金は惜しまない!
旅行者一人当たりの消費金額は平均32,884円。その内訳を見ると、宿泊費(約11,000円)と飲食費(約11,000円)が大きな割合を占め、さらに買い物代(約7,000円)が続きます。宿は比較的リーズナブルですが、食にかけるお金は惜しまないという、食への熱量が数字にも表れています。
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一人当たりの消費金額
宿泊費 10,894円
飲食費 10,861円
交通費 2,366円
娯楽・サービス費 1,813円
買物代 6,861円
その他 89円
合計 32,884円
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日帰り? それとも宿泊?
→金沢は訪れた人の8割以上が市内で宿泊
「金沢市内のみ宿泊(68%)」・「金沢市内と他地域で宿泊(17.5%)」・「他地域で宿泊(7.1%)」を合わせると92.6%に達し、日帰りはわずか7.4%。日帰りの観光地も少なくない中、多くの人が時間をかけて、ゆっくりと金沢旅を満喫してくれています。
出典:金沢市経済局観光政策課「金沢市観光調査結果報告書 2024年」
Column
こんな声が寄せられています
実際に金沢に来られた人から好意的な声を多数いただいています
《1位》景観・街並み:28.2%(街並みがきれい、美しい街、古い街並みが素敵)
《2位》食:11%(食べ物がおいしい、海鮮がおいしい、飲食店がよかった)
《3位》歴史・文化・伝統:9%(歴史的な建物が多い、伝統が息づいている、文化が洗練されている)
どんな人が金沢に来ているの?
1. 日本のどの地域から来てる?
→約半数が関東から!遠方からはるばる来訪しています。
「関東」エリアからの来訪が47.9%と最も多く、全体の約半数を占めています。次いで隣接する「中部」が22.0%、「関西」が18.5%と続きます。「近いからついでに寄る」のではなく、「遠くても行く価値がある」と思われているようです。
2. 海外からは、どの国の人が多い?
→欧米豪からの関心が高い!金沢ならではの面白い特徴
日本全国の傾向としては近隣アジアのからの来訪が圧倒的に多いところ、金沢市は3位~8位にアメリカ、ドイツ、イタリア、スペイン、フランス、オーストラリアが大きなシェアでランクイン。世界中の人々が金沢の文化や歴史に関心を寄せています。
3. 「初めて」と「リピーター」、どっちが多い?
→なんと旅行者の62.7%が「2回目以上のリピーター」
一度訪れて、「美味しかった」「居心地がよかった」と感じ、何度も足を運んでくれる“金沢ファン”が非常に多いのです。「もう一度行きたい」と思った人の割合は実に8割強!
4. みんなが楽しみにしていることは?
→訪れる目的の第1位は圧倒的に「食べること(84.9%)」
次いで「史跡・名所観光(59%)」、「歴史風情のある街の街歩き(49.8%)」と続き、特定の施設を見るだけでなく、街そのものの空気を楽しみたいという意向が強く見られます。
出典:金沢市経済局観光政策課「金沢市観光調査結果報告書 2024年」
Column
数字が証明する、金沢の「品格」
「一度行けば十分」ではなく、「何度でも帰りたいまち」。
驚異のリピーター率6割超え。それは、単なる観光地としてではなく、このまちの「暮らし」そのものが深く愛されている証です。
私たちが日々大切に守る美しい景観や、日常に息づく精神性の高さ。市民一人ひとりが積み重ねる「丁寧な毎日」こそが旅人の心を静かに打ち、何度も訪れたくなる世界に誇る魅力となっているのです。
旅行者が増えると、市民にどんな影響がある?
旅行者が消費するお金は、巡り巡って市民の暮らしを潤します。
宿泊費が増えると… ホテルや旅館などの稼働が上がり、観光関連産業での雇用が増加します。
飲食費が増えると… 飲食店、食材を卸す業者、生産者など、幅広い業種の売上が増加します。
買い物費が増えると… 伝統工芸品や農産物など、地域の産業や文化が活性化します。
また、お金の循環だけではない「心の豊かさ」が生まれることも、観光の大切な側面です。
まちへの誇りと愛着…旅人が金沢に感動する姿は、私たちにまちの良さを再認識させてくれます。
世界とつながる交流…異なる背景を持つ人々との交流は、異文化理解や世界平和への第一歩です。
コミュニティの活性化…訪れて金沢を好きになった人が、移住して暮らし始めることもあります。
Column
宿泊税って何?自分にどう関係あるの?
宿泊施設に泊まるときに支払う「宿泊税」。実はこれが、私たちの暮らしや街の美化に使われています。
暮らしの中で感じる、観光の“ちょっと困った”こと
旅行者の増加はまちに活気をもたらす一方で、日々の暮らしの中で負担として感じられる場面もあります。観光地周辺での交通渋滞や駐車場不足、人気エリアの混雑による移動のしにくさ、生活空間での写真撮影や歩きタバコなどのマナー問題──。こうした“小さなストレスの積み重ね”が、市民の皆さんにとって観光を遠い存在に感じさせてしまうこともあります。
また、飲食店や商店が観光客向けサービスに比重を置くことで、地域の方が利用しにくくなるケースも指摘されています。これらの課題に向き合い、生活と観光が共に心地よく成り立つ環境を整えることが、金沢が持続的に魅力を育てていくための大切なテーマです。
Column
旅行者への市民のホンネ
金沢市民は、「まちなかの観光・文化施設やその周辺の混雑の発生」・「バスなどの公共交通機関の混雑の発生」・「観光客向け店舗の増加による買い物・飲食店での混雑の発生」などを、観光がもたらした悪い影響の一つと感じています。
一方で、「あなたは、金沢を訪れる旅行者を歓迎したいと思いますか」という質問に対して、「大いに歓迎する(43.1%)」・「どちらかといえば歓迎する(48.7%)」と全体で91.8%もの市民が歓迎意向を示しており、旅行者にぜひ金沢を訪れてほしいという気持ちを持っていることがわかります。
出典:金沢市経済局観光政策課「金沢市の観光に関するアンケート調査 報告書(令和6(2024)年度) 」
観光がひらく、金沢の未来の可能性
「観光」は、未来の金沢のファンや担い手をつくるきっかけです。
観光は、現在のにぎわいをつくるだけではありません。金沢の未来を豊かにする大きな力を持っています。
まず、観光による収入や宿泊税は、貴重な文化財の保全、公共交通の改善、美しい景観づくりなど、まちの魅力を将来へ受け継ぐための取り組みに活かされていきます。
また、観光を通じて金沢に興味を持つ人が増えることは、金沢の人口拡大にもつながります。 旅行者として訪れた人が、金沢を好きになり、再訪や長期滞在をする。やがて学びや仕事で関わりを持ち、なかには移住を決める人もいます。 こうした“金沢に関わる人”が増えることで、地域の文化や産業を支える新しい担い手が育ち、まちの活力が長く続いていきます。
さらに、多くの人が集まることは、企業の進出や新たな仕事の創出にも波及し、地域経済の循環を大きく支える力になります。 観光は単なる消費活動ではなく、金沢を好きになり、関わり続けてくれる「仲間」を増やすきっかけでもあるのです。
市民の暮らしと観光がバランスよく調和することで、金沢はこれからも「住んでよし、訪れてよし」の“選ばれるまち”として、持続的な未来を描いていくことができます。