
工芸都市・金沢の魅力を探る旅へ
- 所要時間:
- 5時間(見学・体験等:約3時間 移動:約1時間 昼食:1時間)
- 移動手段:
- バスと徒歩
テーマ : 金沢で受け継がれ、進化する工芸
駅に降り立った瞬間から始まるのは、単なる観光ではなく、工芸を「見る」ことから、「知る」ことへ、そして「感じる」ことへと深まっていくストーリー。
金沢駅の構造美に隠された職人技に驚き、金箔という繊細な素材の歴史と技に学び、自らの手で金箔貼りを体験することで、その世界の奥深さに触れていきます。
さらに、県内の多様な伝統工芸に出会える工芸館では、道具としての美しさや、暮らしの中で生きる技に気づくことができるでしょう。
そして最後に訪れるのは、過去と未来が交差する21世紀美術館。そこでは、伝統を守るだけでなく、創造し続ける金沢の姿が浮かび上がります。
このコースを通して得られるのは、「技術」だけではなく、それを支える精神、地域に根ざす文化、そして未来へとつなぐ意思」への理解です。
金沢は、見る旅ではなく、学び、感じ、考える旅へと、あなたをいざないます。
●ポイント
・金沢ならではの工芸体験を通し、工芸の魅力や職人の「思い」「生き方」に触れます。
・班別行動での体験や職人への聞き取り調査を通して自分自身の将来の生き方や自分の住むまちのあり方について考える学習につなげます。
●事前学習
・金沢と自分の住む地域の共通点や相違点を見つけます。
・テーマに沿った課題を設定し、課題解決の方法や訪問先を決定します。
●事後学習
・課題に対する考察結果をまとめ、発表を通じて、表現力やコミュニケーション能力を高めます。
・修学旅行を通じて、自分自身の将来の生き方やまちのあり方を考える学習へと深化させます。
金沢駅

金沢の旅は、まずその玄関口・金沢駅から始まります。
金沢駅は、「世界で最も美しい14駅」に日本で唯一選ばれた駅(米旅行雑誌『トラベル・アンド・レジャー』)で、コンコースに建つ12対24本の門型柱に工芸プレートをあしらうなど、地元の伝統工芸の技を随所に施しています。
また、東口(兼六園口)に立つ「鼓門(つづみもん)」は、伝統的な木組みの技術と現代建築が融合した象徴的な建造物。そのデザインや素材には、地元の職人たちによる工芸の技が随所に施されています。
金沢駅自体がまさに“工芸都市・金沢”の入口です。
または徒歩約30分(1.8km)
金沢市立安江金箔工芸館
全国で唯一の金箔博物館

【見学】【調査】所要時間:40分
厚さ1万分の1ミリの金箔の世界やその歴史に触れたり、金や金箔を使った美術工芸品を鑑賞できる博物館です。伝統工芸職人の後継者育成についても学びます。
- 住所
- 金沢市東山1-3-10
- 電話番号
- 076-251-8950
- 営業時間
- 9:30~17:00(入館受付は16:30まで)
- 定休日
- 毎週火曜日(祝日の場合、翌平日)、年末年始、展示替期間
昼食 50分

地元の郷土料理「じぶ煮」や海鮮丼、金沢カレー、金沢おでんなどご当地グルメもおすすめです。食文化もこの街の「手しごと」のひとつです。
※修学旅行生におすすめ「金沢ランチガイド」があります。(資料ダウンロードページにてご覧いただけます。)
金箔貼り体験

【体験】(所要時間:50分)
安江金箔工芸館で金沢での金箔の歴史などを学んだ後は、実際に、自分の手で金箔を扱ってみましょう。金箔貼り体験では、箸や小物などに金箔を貼る作業に挑戦できます。ほんのわずかな風でも動いてしまう金箔に触れる瞬間、職人の集中力や丁寧さがどれほどのものか、肌で感じられるはずです。
体験施設では、実際に職人から話を聞くこともでき、技術だけではなく“仕事への誇り”や“伝統を継ぐ覚悟”にも触れることができます。
または徒歩約20分(1.5km)
石川県立伝統産業工芸館
石川県が誇る伝統的工芸品をすべて展示

【見学】所要時間:40分
次に訪れたいのは、石川県が誇る36の伝統工芸品が一堂に並ぶ工芸館。
ここでは、九谷焼、輪島塗、加賀友禅など、日常生活と密接に関わる“使われる美しさ”を持つ工芸品が展示されています。
展示品には一つひとつ物語があり、それぞれが生活を豊かにする存在であることが伝わってきます。
「伝統工芸=古いもの」という先入観が変わり、「日々の暮らしを彩る道具」だと感じられるでしょう。
- 住所
- 金沢市兼六町1-1
- 電話番号
- 076-262-2020
- 営業時間
- 9:00~17:00(入館は16:45まで)
- 定休日
- 4月~11月:毎月第三木曜日
12月~3月:毎週木曜日および年末年始 (祝日の木曜日は除く)
金沢21世紀美術館
現代アートを見て、触れて、感じる!話題の美術館

【見学】所要時間:50分
最後に訪れたいのは、現代アートと伝統が交差する金沢21世紀美術館。円形のユニークな建築と、自由に行き来できる館内では、伝統的な工芸技術と現代の表現が融合した作品にも出会えます。
ここでは、金沢の工芸が「守る文化」だけではなく、「創造する文化」へと進化していることに気づくはずです。
若いアーティストや職人が新たなかたちで表現することで、伝統は過去から未来へと“生き続ける技術”になっていきます。
- 住所
- 金沢市広坂1-2-1
- 電話番号
- 076-220-2800
- 営業時間
- 交流ゾーン:9:00~22:00
展覧会ゾーン:10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで) - 定休日
- 交流ゾーン:年末年始
展覧会ゾーン:月曜日(月曜が休日の場合は、その翌平日)、年末年始